宮部 みゆきアンソロを脱稿して、今は夏に書いた司馬蝶怪談小説の続きを手がけています。
故に(またしても)絵の更新が当分ありませんので、ご容赦……(ペンタブをおっきいのにしてからというもの、キーボードと共存できなくなったので、文字モノをやりながら気分転換に絵を描く、という荒業ができないのです)
このブログを読んで頂いている方にはもうおわかりかと思うのですが、そもそも文章を書くのが得意でない桜井です。学生時代の「作文」「論文」は超絶苦手でした。そんなものなくなればいいとさえ思ってました。
それでも二十歳を過ぎた頃から二次創作サイトというものを運営するようになってからは、「少しは読みでのある文章を書けるようになろう」と日々努めているわけですが、……やっぱり思うようには行きません。
なんていいますか。そう、
経 験 値 不 足 。
文章における表現手法とか、話の組み立て方、まとめ方、全てにおいて、経験・知識共に乏しいです。パッと閃いたワンシーンだけを書くのなら、勢いだけでもできるのですが、そこそこ筋立てやトリックのあるものを書こうとすると。
そんなわけで、
参考書と称して、
時代物で
ホラー或いはミステリな小説を買ってきました。
その第一弾、宮部みゆき作「霊験お初シリーズ」
(2までしかないようなので、「シリーズ」と言ってしまってよいものかどうか……)
霊感のある女の子が探偵役になって事件を追う、っていう話です。すんげー面白い!
基本的に、時代物の小説の方が好きです。
なんというか、文章の細やかさとか、語彙の粋とか、現代モノよりも色彩豊かな気がして。歴史上の有名人の話も面白いですが、町に暮らす人々の群像劇というのもまた興味深いです。あのしっとりした感じは、やっぱり現代モノでは味わえないと思うなぁ。
そういう雰囲気が好きな故に、今書いている司馬蝶怪談がどう見ても「江戸」な舞台設定になってしまってる……のは、どうしましょうwww
もうこれで押し通しちゃろか、と思ってしまってますが。ゴメンナサイ。
以下、とりとめもなく、感想。
基本ミステリなので、内容にはできるだけ触れぬようにしてます。
■こ、怖ぇぇぇぇえええ!!!! 夜中に読んでいたのですけれども、家鳴りとか車の音とか、何かが聞こえる度に心臓が止まる思いでした。怖がり。
■宮部みゆきうめぇぇぇえええええ!!!! 結構分厚い本なのに、一気に読み終わりました。途中で本を置くのが勿体無いと感じてしまうほど。トイレも我慢しました。怖くて行けなかったわけじゃありません。ホントだよ。
■プロの作家の作品にこんなこというのは全く以って見当違いなのですが、やっぱ語彙力凄いですよね。自分で書くと、「あれ、この言い回しさっきも使ったよね?」っていうのが1度や2度じゃないのですが、同じ言い回しを探す方が難しい……。自分のイマジネーション不足を痛感します。もっと内面までえぐるような言葉を探さないと。
■謎が謎を呼ぶその仕掛け。しかも、隅から隅まで無駄なパーツが一切ない。出てきたものが、全て伏線。その細やかさに感動。ミステリ・オカルトはこうでなくては。……自分のには、まだ無駄が多いです。伏線や背景、サブキャラを活かしきれていない。夏の前半は、間際でテンパってたこともあってスルスルでてきたのですが、今、後半で非常に苦しんでいます。広げた風呂敷を畳みきれない焦燥感。というか、伏線っぽいものをバリバリ張るのは、そう難しいことではないのです。それを、綺麗に1本の線に紡ぐのが、非常に難しい。
■章毎のクライマックスは、毎回手に汗握る展開。「え、え、どうなるの?大丈夫なの!?」と、私まで一緒に逸る心でページを繰る。
■主人公お初ちゃんは沢口靖子のイメージ。意外に好きなんです、沢口さん。目元などを見ると、結構歳行ってるはずなんですが(失礼)、パァッと笑った顔が「娘」の表情なんですよね。葛山信吾さん目当てで見ていた「お登勢」でも、16そこそこの娘役を爽やかに演じておられました。あと、沢口さん特有の「ちょっと気が強いけど愛嬌のある」雰囲気が、お初にピッタリだと思いました。
■とっても面白かったのですが、最後のタネ明かしというか「実はこれこれこうだったのですよ」というくだりで、どうしても「○○は××だったのね!」的な文章がセリフ・地の文共に増えるのが、個人的には気になるところ。これってミステリ系だとどれ読んでもそうなのですけど。ある程度仕方ないと思うし、本当に桜井個人の好みだと思うのですが。締めの部分に入って、そういう流れになってくると、なんとなく先が見えてしまうのが冷めちゃうのです。「ここまでは面白かったのに」って(なので、なかなか「これは」と思うミステリ作品には出会えない。こないだ読んだので、かなりいいのがあったのですが、ちょっとタイトル・作者共に失念。その内書きます)こういう部分を、もっと強引でなく、ナチュラルに仕込むためにはどうしたらいいんだろう。できれば、そのくだりさえもミステリであって欲しい。
■なんだかんだ言って2も読みたい。
■忠臣蔵ベースなのでちげりちゃんにもおススメ。PR
某Aさんがハラキリした場所にある岩が以下略、というお話です。
どっぷり忠臣蔵じゃないのが、なんともニクい演出だと思った。カッコイイよ、赤穂浪士。
何!?これは読まねば…。
震える岩…ってことは四谷怪談なんかが絡んでくるのか?